2015/06/20

[not] a hint of summer 完成!(その2)

さて、前回に引き続き、Isabell Kraemerさんの大人気パターン...a hint of summerの完成報告です。




今回は、編んでみた感想やパターンに関することをまとめてみたいと思います。

2.気づいた点、感想など
(a)単色で編んだこと
もともとこのパターンは2色の糸を使い、ストライプ(ボーダー)を形成しながら編むものなのですが、3つの理由から今回は単色で編みました。

●理由1: しましまのウエアを編んだことがなく、生活環境が大きく変化してますます編み時間が減ってしまった状況でチャレンジする勇気がなかった。
●理由2: どうしてもLIFE IN THE LONG GRASS silk merino sockを使いたかったが、これと合わせられる同等に柔らかい糸を他に持っていなかった。
●理由3: そういえばボーダーの服をほとんど持っていない(半袖カットソー2枚のみで長袖は1枚もない)。熟考しているうちに、横しまが似合わないことを思い出した。

結果的には単色にして大正解でした。

何せ上記の理由3があるので、うっかりストライプに挑戦していたとしても、完成品を試着して「はっ!!」となって落ち込んでいたかもしれませんし・・。

しかし、それ以上に編み始めが難しかった!!

Ravelryのプロジェクトページにも書いたのですが、編み始めは本当に何をしているのか皆目見当が付きませんでした。

まさにCluelessnessの極み。

まず、別糸の鎖から目を拾う方法で編み始めるのですが、C2(カラー2)で鎖の裏山から目を拾って1段だけ裏メリヤスを編み、次はC1(カラー1)に変えて編み始めの鎖から13cmまで、「C1を4段C2を4段」の縞模様で編んだら目をホルダーなどに休ませる・・といういきなりの「???」な作業。

往復編み(German Short Rows)で肩のラインとVネックを作っていることはなんとなく想像できたのですが、輪にしてグルグルとメリヤス編みをする状態になるまでに、何度も糸を切るしC1からC2に替えるという指示も毎回あるわけではなく、自分で「4段毎に色替え」と意識しながら進めなくてはならないもの。

編み時間がとぎれとぎれになりがちな私に、そんな芸当はきっと無理だったでしょう。
輪編みになる前にギブアップ・・が関の山。

そんなわけで、前にも書きましたが、往復編みを含め、Vネックの真ん中で繋いでグルグル輪編みに移行できるようになるまでの長い平編みパート(しかもたびたび糸を切る)が、けっこうきつかったです。

いや、私には長く感じられましたが、実際にはそんなに長くないんですよね。
それに、何をしているのか分からないうちに肩や襟ぐりが完成していく様は、謎解きをしているようでもあり、きっと気持ちにもう少しゆとりがあれば楽しめたのでしょう。
でも、今の私には「今度は2色でパターンどおりに編みます」とは言えません・・(苦笑)。

(b)袖の編み出しのこと
今回のパターンは、トップダウンではあるのですが、襟ぐりから編み始めて肩まで編んだらボディと袖を分ける・・というタイプのものではありませんでした。

語彙が貧弱で上手く説明できないのですが、休めておいた目を針に戻して袖を編み始めるパターンとは一線を画し、袖は袖ぐりから自分で拾う手法でした。

私は平編みが下手で(要するに表編みと裏編みのテンションが変わってしまうのだと思う)、編み地の端2~3目が必ず汚くなってしまいます。

また、段から目を拾うという作業も苦手(均等に拾いながら指定の目数に合わせるのが下手)なので、この部分ではかなり肩に力が入ってしまいました。

でも、この手法だと休めておいた目から袖を編みだす場合に比べて、脇に穴が開くことがなく、2号細い針で拾い目を含めた2段分を編んだこともあってか案外袖がキレイに編み出ました。
また、目を拾った段の目が不揃いだった点も、水通しでずいぶんマシになったのでよかったです。




(c)色々な選択肢のこと
このパターンでは、裾を前後差のあるものにするか、ゴム編みにするか、袖をノースリーブとして処理するか、3/4(七分)袖を編み出すか・・の選択肢があります。

私は既製品でも裾にゴム編みのあるニットがあまり得意ではないので、このプロジェクトでは最初から前後差のあるタイプを編もうと思っていました。

 
前後差が分かる写真にしたかったのですが・・イマイチだな。

そして、袖丈は七分に・・と。
ただ、袖とVネックを編む前に試着した段階で、「ん?このノースリーブの感じもいいかも」と思って、袖を編むのをやめようか・・と、しばし考えました。


これはこれでリラックス感があってよくないですか?
(自画自賛)

でもメリノとシルクの糸なので、さすがに真夏は無理ですよね。
寒がりなので、例え上にモコモコのダウンを着ていたとしても、真冬にノースリーブを着ることはあり得ないので、結局当初の予定どおり袖ありタイプにしました。

でも、もし次にまたこれを編むことがあったら、夏にさらっと着られるノースリーブもいいかもしれませんね。
実は昨年shipsでそんな形のシルク・リネンのニットを購入したのですが、とってもいいんですよ。
ドレープ感といい、肌離れの良さといい。

いつか盛夏用として[more than] a hint of summerなんていうものを編むことがあったらそんな感じのものに仕上げたいです。

(d)Vネックのこと
最近あまり着ていませんでしたが、実はVネック好きです。
でも自分で編んだのは始めてに近いかな?
同じIsabellさんのon the beach以来で通算2枚目ですね。

なんか、すでにon the beachの記憶がほとんどないのですが、前記のとおり、平編みで端の目が不揃いで汚くなりがちな上、今回は糸がゆるふわだったこともあって、さらに襟ぐりの目が緩めだったりきつめだったりしてしまいました。
最終的には、糸を付けてぐるっと目を拾って処理したのでなんとか格好が付きましたし、水通しでずいぶんマシにはなったのですが、どう贔屓目にみてもキレイとは言えませんよね。


言い訳になってしまいますが、何せ上記(a)に書いたように、最初の頃、何をしているのか全くもって五里霧中だったので、どの部分を意識的にキレイにするべきか・・など考える余裕もなかったんですよね。
今回編んでみて色々分かったので、もし次回があれば、「あ、ここはVネックの襟ぐりになる部分だから、気合い入れて目を揃えることに全力を注ごう!」とか考えられるかもしれません。

なーんちゃって。
私の手の遅さから考えて、次にこのパターンを編む頃には、孫が産まれて成人してそう。
(ちなみに我が娘、現在小学生。)

(e)その他
以前、進捗報告の記事で「水通しで延びると思うので着丈を短めにした」というようなことを記載しました(この記事→)が、やはりシルク50%のドレープが出て、縦方向に伸びました。

白いスカートを合わせた完成品(水通し後)の着画と、ボディだけが編みあがった状態(袖とVネックが未処理で水通し前)のデニムの上に着た試着画では、丈感が全然違いますよね?
水通し前は、脇から39cmまで編んで裾の処理に入ったのですが、完成品では、脇から裾の裏編みまでが42.5cmになっています。
水通しで延びた分もあると思いますが、着ると自重で延びる感じもあるので、実際着用したときにはもう少し長く感じます。
前後差もあるので、後ろはもう少し長くなりますし。

以前、同様にメリノ50%、シルク50%のSkein Merino Silk Sportsで編んだJamesも何回か着ている間に伸びたような印象だったので、今回少し短めに編んだのですが、個人的にはもう少し短くてもよかったかなぁ・・・と思っています。

そんなところですかね。

大好きな糸で編み地の美しさを感じながら、(私にしては)丁寧に編めたので、大満足です。
たくさん着て楽しみたい一着になりました!

そして、すでに次のプロジェクトが始動しています。

[not] a hint of summerにあまりにも時間がかかってしまったので、今度は小さなプロジェクト。
一昨年から懸案事項のままになっている私の「靴下問題」(この記事→)に真っ向勝負中です。

そのお話はまた近々。
 
明日はUSJに行っています!
(車の中で編めるかな・・)

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