とはいえ、極上の糸のおかげもあって、再開してからはサクッと仕上がりました。
で、着画。
白のクロップドパンツに合わせてみました。
Skein Merino Silk Sportはメリノウール50%、シルク50%という贅沢な配合。
カセの状態でも玉巻きした後も、モッフモフの柔らかほわりん♪でしたが、編み地になってもそれは変わらず。肌にしっとり優しい心地よさ。
中にブラタンク一枚で着ていますが、世の中で「チクチクしない」と言われる大抵の糸で痒さを感じてしまう脆弱な肌でもストレスを一切感じません。
ずっと着ていたいような気持ち良さ。
冬糸ですが、数日前までの夏日とは打って変って最高気温16℃という肌寒い今日は、これ一枚がちょうどいいです。
しまう前に少しは着られそうでよかった!
James by Amy Miller
Size: 34 (smallest)
Yarn: Skein Merino Silk Sport (col. Pearl)
Needles: JPN#6 , JPN#4
なんだかちょっと着方が悪くて肩が若干はだけていますが。
しかも、水通しして乾燥した後、乱雑に椅子の背にかけていたのでなんとなく皺ができています。
相変わらずガサツ。
丈や袖の長さは好みなのですが、私は昨年編んだOn the Beachの反省も踏まえて、腕をあげたり動いたりしたときにお腹が出ない丈にしました。
それから、袖は、パターン通りだとゴム編みがもう少し短かったのですが、袖を通してみたところ、あまりキレイじゃなかったので、追加して20段編みました。
結果的に袖丈(全体の長さ)が九分~十分。萌え袖でもなく、七分でもない、ぴったり長さになりました。
でも、袖もこんな風にまくって着るのが似合うような気がするので、逆に七分よりよかったかな。
こればかりは好みですね。
とにかく、リラックス感溢れる仕上がりに大満足です。
以下、気づいた点や初めて挑戦した技法、反省点などをまとめます。
1)Mods:襟ぐり
CO当初の記事(→これ☆)にも書きましたが、パターンでは作り目の後、輪にしてすぐに引き返し編みが始まります。
ところがこれ、相当難しかったです。
私のやり方が悪いのであろうことは容易に想像できるのですが、しかしなんど挑戦しても上手くいかない!
そこで、Ravelryですでに編まれている皆様のプロジェクトノートを参照しました。
輪にした後、3段ぐるぐると表編みを編みました。
これで襟ぐりのくるりん♪が出来ます。
それから引き返し編みに入ったのですが、この方が私にとってはずっとスムーズでした。
ただ、編み進むうちに気づいたのですが、襟ぐりのくるりん♪はもう少し太くてもよかったかも?
5段分くらい編んでもよかったのかな・・・。
もちろん、i-cordで後から襟ぐりを始末してもいい(というか、その方がキレイかも)と思いますが、何しろ面倒なことが苦手で・・。
私にとっては簡単にシンプルに完成しちゃうのが一番なので・・・。
2)初めての技法引き返し編みについて、パターンでは英文パターンに多いW&Tが指定されています。
このW&T、私はWingspanを編んだときに初めて使ったのですが、あまり得意ではありません。
というか、よく分かりません。
wrapした目を見分けられなくなったり、wrapした糸を拾うときに、目がゆるんでボコっとしたり・・。美しくないんです。
それで、前に他のパターンで紹介されていたGerman Short Rows(以下GSRと略)を採用してみました。
これがいい!!
あまりに感動したので、このブログ始まって以来の試み、動画の挿入に挑戦。
最初にW&Tを使った場合とGSRを使った場合の編み地の違いを説明していますが、一目瞭然!の美しさ。
動画の中のサンプル、緑のスワッチの左側がW&T、右側がGSRで引き返し編みをしたものです。
ね?
ただし、W&Tの代わりにGSRを行う場合、パターンの解読にちょっと工夫が必要になります。
というのも、「○○目まで編んでW&T」の部分の目の数え方が変わるんですよ。
以下の動画がとても分かりやすいのですが、英語なので、ちょっと解説してみます。
動画では、初めに「10目編んで次の目をwrapしてから編み地を返す」ことになっている例をあげています。
その場合、通常のW&Tでは、動画でマーカー(銀色で見づらい)の付けられた目に処置(wrap)が施されます。
そのため、編むのはその1つ手前の目までで、マーカーの目は編まれずにwrapされます。
一方、同じことをGSRで置き換える場合には、マーカーの付けられた目まで編みます。
そして、①編み地を返して、②糸を編み地の手前に持ってきて、③今編んだ目(返したので、左側の針の最後の目)を右の針に移動させます。そして、④今移動させた目についた状態の糸を上にひっぱり上げます。⑤糸を編み地の後ろ側から針と針の間を通して前に持ってきて、裏編みをします。(→最初の動画を参照しましょう)
ここまでで分かるのは、結局のところ処置を施されたのは同じ目(マーカーの付けられた目)だということです。
動画の中で、Mimi Kezerさんは、GSRの場合、「W&Tと書かれたところをT&W(Turn & Work)だと覚えればいい」とおっしゃっています。
つまり、処置を施す目は同じということです。ただ、指示されているよりも1目多く編まなければならない点に注意・・ということです。
動画では、「最後から4目目をW&Tする」という場合にも同じことが言える点についても触れています。
通常のW&Tでは、動画でマーカーの付けられた目が最後から4番目で、それに処置(wrap)が施されるので、編むのは最後から5目のところまでです。
しかし、GSRでは、「ターン&ワーク」になるので、最後から4番目(マーカーの付けられた目)まで編んでしまってから返します。
裏編みの場合も同じです。
ようするに
・wrapをする目まで編んで、
・返して、
・そのwrapをするべき目を右針にすべらせ、
・wrapするべき目についた糸を上に引っ張り上げて
・糸を編み地の裏から針と針の間を通して表に持ってきて
・反対の面を編む
わけです。
まだの方は是非挑戦してみていただきたお薦めの技法でした。
3)反省点:玉替えの挫折
先日の記事(→これ☆)にも書きましたが、手染め糸でウエアを編む場合、カセによって色ムラが大きい場合があり、それを少しでも解消するために、一般的にalternating skeins(カセの交換)ということを行うようなのですが、私は今までしたことがありませんでした。
今回は、せっかくの極上糸で編むお気に入りのパターン。こだわりの仕上がりにしたくて、初挑戦してみました。
が、挫折したわけです。
みなさん、malabrigoのようにカセによって同じ名称の色でも色調の差が大きい糸を使用される場合、1カセをさらに小さな玉に分けて、それをごちゃまぜにして色々なカセから交互に編むようにされていますが、それって糸端の処理が増えるということですよね?
私のように、2カセで身頃が編めるような場合には、2段毎に糸を切らずに交互に編めばいいと思って、そのようにしたのですが、どういうわけか玉を替えたところの前後の目が汚く目立ってしまいます。
どうしたらいいのでしょう・・。
本当に誰かに相談したい。
今回は、2カセに色の差があまり感じられなかったので、玉替えを3~4回繰り返したところで、諦めて1つの玉で編み進めてしまいました。そして、糸がなくなったところでもう一方のカセに交換。
結果的にほとんど色差が感じられないのでよかったのですが・・・。
手染めで段染めの糸が大好きなので、今後ウエアを編むときにどうしたらいいのか・・・。
大きな課題を残してしまいました。
4)糸のこと
今回の糸、Skein Merino Silk Sportは、しつこいようですが、とにかく柔らかく、肌の弱い私でも直肌で着用できる数少ない冬糸発見!と感激しています。
唯一「???」と感じたのが、ところどころに現れる「黄色や濃紺の点」です。
スポットです。本当に1mm程度の。万年筆のインクとか、絵具とかの飛沫が付いたのか?というような。シミですね。
糸の中から突然現れて・・・。
なるべく編み地の裏側に行くように編んだのですが、そうは言っても表にも出ていて、肩に濃いオレンジがかった黄色のシミもあるし、前身頃の裾付近には濃紺のシミが2か所ぐらいあります。
それに、身頃の最後の10段ほどはなんとなく全体的に黄色っぽいんですよね。ブルーの部分も。
手染めならではの「揺らぎ」と思って、あまり気にしないことにしましたが、着ている間に何回かは「インク付いているよ!」と指摘されそうな予感がしています。
色々書きましたが、とにかくお気に入りの1着になりました。
今日はブラタンクにこれ1枚で半日過ごしていますが、すごく心地いいです。
大満足!
次のプロジェクトに早速行き詰っているので、とりあえずこの喜びにしばらく浸りたい・・。
0 件のコメント:
コメントを投稿