前にもチラッと書きましたし、ご存じの方はご存じなわけですが、私は生後まもなくから高校卒業までを海外でどっぷり生活してきたいわゆる「帰国子女」でして、バイリンガルなんですね。
でも、日本に帰ってきてから編み物を始めたために、何の疑いもなく、日本の編み物本に書かれている編み図がすべてだと思ってきました。今にして思うと、まさに井の中の蛙。
日本ヴォーグ社の「編み物一年生」シリーズや「ヴォーグ基礎シリーズ」を頼って独学で編み物を始めたのが大学1年生の頃。
その後、10年以上も経って子供の物を編もう!と再び編み物をするようになり、本を見ながらちょっとずつ学習。棒針だけでなく、かぎ針にも挑戦して、徐々に難しい編み図も解読できるようになってきた頃に、外国人の友人づてにRavelryを知ったわけです。
「何万という編み図から、自分の編みたいものや手持ちの糸の太さ、量などを指定して検索できるんだよ」と言われ、半信半疑(というか、実はちょっとバカにしていたのかも)で足を踏み入れた英文パターンの世界。
ぎょっ
まぁ、詳しいことは諸先輩方が詳しく解説して下さっているので省略しますが、日本の編み物本では当たり前の「編み図」がない!!
ひたすら文章で説明されているんですよ。セーターならセーターの編み方が。
「○目作り目。目をひねらないように注意しながら輪につなぐ、△目表編み、目数マーカーを付ける、△目表編み、□目裏編み・・マーカーの1個前まで表編み・・脇下から□cmまで繰り返す。」
みたいに。
しかも、全部略語。
おいおいおいおい。どうなってんだよ!?
英語で苦労した記憶がほとんどない人なのに、アラビア語並みにチンプンカンプン。困惑を通り越して現実逃避に走りましたね。さじ投げました。
うそでしょー。
でもね、今の世の中、GoogleとYouTubeがあれば、なんでも乗り越えられるんですわ。
検索ちゃんを繰り返して、冷静になってみると、「あれ?これ意外に難しくないんだ」と気づきました。
しかも、実は文章で書かれている方が編みやすい!!
いきなり私の目の前に新しい世界が広がった瞬間でした。
なんていうか、手芸とか工芸とか、とにかく「手仕事」って日本人の得意分野でしょ?と勝手に思い込んでいた自分の甘さに愕然です。
世界(とくに欧米)における編み物の独創性というか懐の深さというか。とにかくビックリですよ。
どんなことにせよ、思い込みで視野を狭くするのってダメですね。
まぁ、よく考えたら、レース編みとかセーターとかって欧米発祥だしね。羊の毛を刈って縒って糸にして編む・・なんて日本の歴史の中ではつい最近始まったことなのかも。欧米では、古くから培われてきただけあって、技術(「ワザ」)が幅広いのは当然なのかも。
さて、そんなわけで、英文パターンでの編み物を始めて間もなくのこと。
Ravelryを通じて知った無料の編み物オンラインマガジンKnitting Dailyで無料配布されていた"The Essentials of Casting-On and Binding Off: How to Cast-On and Bind-Off Knitting"。
色々な作り目と留めがまとめられた小冊子なのですが、もう目からウロコぼろぼろ。
これまで「一般的な作り目」と「一(二)目ゴム編みの作り目」と「別鎖の作り目」ぐらいは知っていたのですが、この冊子には見たこともない作り目の数々が「よく使用される作り目」として紹介されていて、もう、本当に呆然。
それでも、今まではLong-Tail Cast-On(一般的な作り目)と編地の端で作り目するBackward Loop Cast-On(巻き目での作り目)ぐらいしか利用していなかったんですが。
今回Friday Againを編むに際してCable Cast-Onが指定されており、↑の冊子やYouTubeを見ながら初挑戦。
まぁ実際の作業は省略しますが(興味のある方は↑のリンクへどうぞ)、見て見て。端が美しいの。
あれ?下手すぎて美しさが伝わらない??
それは私の力量の問題です。ごめんなさい。
トップダウンで編む場合、作り目がそのまま襟ぐりになったりするので、こんな風にエッジが素敵だといいですよね〜。
あぁ、本当に奥が深い。
だからやめられない。もう他の趣味(ガーデニング、読書、スクラップブッキング、刺繍)がすっかり疎かになるぐらいハマっています。
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