万年初心者ニッターの拙いブログなのですが、最近多い日には100以上のアクセスをいただいているようです。
ビックリです。はい。
皆様、今日もありがとうございます。
それで、Bloggerの統計を感慨深く眺めていて気付いたのですが、随分前の「addi clickを買ってしまいました」という投稿にアクセスが多いようなんですよね。
実は、addi clickの購入を検討されている方が、使用感などを知りたくて検索してきて下さっているのかも。
と今頃気付く始末。
でも、肝心の前記投稿には実際の使用感なんてちっとも書いちゃいないんですよね。
思い込みや間違いもちらほらあるし。
ごめんなさい。
そこで、一度ちゃんとまとめておこうと思います。
何度も書いていますが、何せ私の輪針歴はとーっても短くて、ましてや付け替え可能輪針なんてものの存在を知ったのすら2年前程度???
最初に購入したのは楽天で検索して手頃な価格ですぐに手に入りそうだったKnit Pro dreamzのデラックスセットでした。(ちなみに私が購入したのはこちら
★)
そんなわけで、addi clickの使用感といっても、比較対象はKnit Pro dreamzのみです。
しかも、向上心のあまりない、ユルユルニョロニョロ迷走ニッターなもので、非常に限られた編み物経験の中での極めて個人的な感想です。
あしからず。
まずは、近い太さの針どうしを並べてみました。
もう少し低い号数で比較したかったのですが、細いKnit Pro dreamz(塗装樺材)は続けざまに折ってしまって(はいはい、ガサツね)買い換えるときにステンレス製のNova Metalに変更してしまっているのと、addi clickのセットで一番細いUS4は編み途中のプロジェクトごと行方不明(!)になっているので、Knit Pro JP10(5.1mm)(上)とaddi click US8(5mm)(下)を比較してみました。
上の写真の中、Nova Metalで指している辺りがケーブルと針の繋ぎ目です。
つなぐ前の状態。
あ、最初の写真でお気づきかと思いますが、私が購入したaddi clickは一般的なregularやlace(
いずれもステンレス製)ではなく、竹製のbambooです。念のため。
Knit Pro(下)はねじ込み式です。
指先で針とケーブルを持ってネジネジするのは力が入れにくいので、専用の治具(写真の9みたいな形の針状のもの)が付属しています。これをケーブル先端の金属部分の穴に差し込み、テコの原理を利用して締めます。
一方のaddi click(上)は、針の金属内部にバネが仕込まれていて、突起凸とケーブル先端の金属部分の溝凹を合わせながら、ケーブルを押し込んでひねるとカチッと繋がるようになっています。
主な違いはこれだけです。
ちなみに、私のKnit Proは日本の針の号数になっていますが、Knit Picksの付け替え可能輪針は、どうやら同じもののようでUSサイズになっています。
ひつじだまさんで取り扱いがあり、ウェブサイトからも注文できます。
国内発送なので送料も安くすみますしね。
私はどこかで近畿編み針のSwitchだかチューリップ社製キャリーシーだかのケーブルは、針とは別個にクルクル回転する(=ねじれない)ことを知って、addi clickも同様かと勘違い(混同?)してしまっていたのですが、addi clickもKnit Pro同様ケーブルは回りません!
そんな勘違いする人は稀だとは思いますが、一応。
さて、「違いはこれだけ」と書きましたが、私にとっては、この違いが案外大きかったです。
子供の頃から握力が冗談みたいに弱い(18kgぐらい)せいなのか、ねじ込み式のサガなのか、
私の場合Knit Proは編んでいるうちに緩んでくることがしばしばあります。
(全く緩まないとおっしゃる方も多数いらっしゃるのであくまでも私の場合です。)
ボンヤリ編んでいることが多いせいか緩んだネジネジ部分に目が挟まるようになって、緩んできたことに気付くありさま。
もうその頃にはウッカリ目がだだこぼれしないように緊張しながらねじ込み直す状況ですよ。
今のところ大惨事に至ったことはありませんが、それがちょっとしたストレスでした。
でもaddi clickではそれは皆無!
じゃあ、addi clickはストレスフリーか?というと、それがそうでもないんですよねぇ。
残念ながら。
以前、子供のカーディガンPlayful Citrusを編んだときにも書きましたが、針の段差部分に目がけっこう引っかかります。(この記事→
★)
引っかかってる感じ、わかりますか?
あの、左端から6目と7目の間のガッタンっていう段差、見えるでしょ?
私、そんなに手がキツイ方でもないと思うのですが、WorstedのManos del Uruguay/MaximaをUS9で編んでいてもけっこう引っかかるんです。
Playful CitrusのときはLace Weightの極細糸をUS4(3.5mm)で編んですっごく引っかかりが気になって、「太い糸で編んだら気にならないのかな」とかなんとか言っていましたが、太くてもやはりそこそこひっかかりますね。はい。
それで、昨日久しぶりにKnit Pro JP5でFingeringのシルク混糸を編んでみたのですが、これがね、感動的にスムーズでしたよ。
なんだこのちがいは!?とビックリするほど。
Knit Pro(下)の銀色の部分がつるんとなだらかに傾斜しているのに対して、addi click(上)の金色のところは、ほら、明らかにガタンとした段差というか角が2個所あるでしょ?
ケーブル側の細い筒と針側の太い筒を台形のもので繋ぎました・・っていう感じがあるというのか。
ここに引っかかるんですよね。
そうそう。
ちなみにKnit Proには、このdreamz以外にシンフォニーウッド(圧縮ラミネート樺材)、Karbonz(カーボンファイバー製)、Spectra(アクリル製)、Nova Metal(
真鍮製ニッケルメッキ)やら、他の材質の針もあります。
ここでも繰り返しそう語っていたNova Metalの材質が
「空洞真ちゅう製パイプに高品質ニッケル加工した金属」だったことが判明。
ちなみに同サイトでは日本語表示するとJISの号数が、英語表示するとUSサイズが
購入できるようです。
(他にもアルミ製やら竹製やらもあることに初めて気づいて衝撃。)
訂正してお詫び申し上げます。
いずれもケーブルは共通のようです。
addi clickでは、私の使っているBambooが異端で、RegularもLaceもLace Longもステンレス空洞真ちゅう製パイプに高品質ニッケル加工した金属製です。
(addiの正規販売店という海外サイトに書いてあった・・・↑)
材質以外に針の長さや先端の尖り具合が違うようなので、いずれの場合も好みや用途に合わせて選ぶのがいいようです。
それで、金属針なら上で語ったガッタンがないのかも・・と思ったりもしましたが、あさつるさんの比較写真を見る限りでは、少なくともLaceにもこの段差がありそうですね。
でも、金属なら糸のすべりがいいから、気にならないのかな?
この辺のところは、実際に編んでみないことにはわかりませんね。
以上徒然なるままに、私のひどく個人的なKnit Pro 、addi click比較論を展開してみましたが、双方の利点と欠点を勝手にまとめると:
Knit Pro(ドリームズ)
利点:通常目のひっかかりがない。糸が滑り過ぎることもなく、ほどよい編みやすさ。
欠点:折れ易い。針の色が濃いので濃い色の糸が見えにくいことがある。ねじ込みの際に付属の治具が必要。編んでいる途中にケーブルと針の継ぎ目が緩むことがある。(その場合、目が緩んだ隙間に挟まり引っかかりが生じる。)
とくにマジックループの場合、よじれたケーブルを直したりしている間に少しずつ緩んでいるのかも?
Knit Pro(Nova Metal)
利点:同上+丈夫。
欠点:同上+目が滑り過ぎる。手に馴染まないことがあり、汗などで持ち難く感じる。シルク混の糸などは目がツルツルと針先から滑り落ちる場合がある。
addi click(Bamboo)
利点:余計な治具などを使用せずに簡単にケーブルと針を繋ぐことができる。編んでいる最中にケーブルと針が外れたり緩んだりしない。竹なので、糸の滑りがよいが、落ちるほどではない。手の握りが良い。丈夫(体重をかけてみていないからわからないけど。)
欠点:針本体の金属部分の形状により、目が引っかかり、編み難さを感じる。
なお、上のいずれでもケーブルが回転しないのでマジックループのときなどは、ケーブルの捻れが気になることがあります。
まぁ、そういうものだと思っていれば気にならないのですが、「回転して捻じれない!」と唱っているものを見てしまうと確かに気になるかも・・という程度です。
最後にケーブル比較。
左がaddi click 右がKnit Pro。
いずれもセットに付属していた24in (60cm)用ケーブルを直径5cm程度に巻いたところ。
なんとなく左のaddi clickのセット付属の金のケーブルの方がKnit Proのセット付属の黒いケーブルよりしなやかな気がしていたのですが、比較してみると大差ないですね。
addi clickの方が気持ち細いのかな?
Knit Proは別売りの紫、addi clickは別売りの透明赤のケーブルも持っていますが、私の主観では編んでいるときの印象として、しなやかさの度合いは
金>紫>黒>赤
かな。でも並べてゴニョゴニョ触ってみる分には大差ないです。
何号か前のInterweave Knitsでも付け替え可能輪針Interchangeablesの比較の記事がありましたよね。世の中のものすべてが掲載されていたわけではないでしょうし、日々改良品や新製品が出ているでしょうからなんとも言えませんが、やはり私が望んでいるようなパーフェクトなものはなさそうでした。
あ、私の考えるパーフェクトって
●簡単に付け外しが出来て
●でも編んでいる途中でゆるんだりはせず
●ケーブルが単独で回転するので編んでいる最中に捻じれてこない
●強靭で持ちやすい
付け替え可能輪針です。
でも、これも人それぞれですよね。
手持ちのもので無問題っていう方が大半だとは思うんです。
弘法筆を選ばず。
腕が未熟だから道具にあーだこーだケチ付けるんですよね。分かっています。
念のため言っておきますが、私は、どちらの針も「買って良かった♥」と思っています。
悔いなし!
Knit ProはJIS規格品なのでJPの号数、addi clickはUSサイズなので、作品やゲージ調整のために使い分けたり、たまたま他のプロジェクトで一方を使用していたら、他方を使ったりしています。
また、Knit Proの方が短い針先や長ーいケーブルなどのオプション品が国内で入手しやすいので、小さなものを編むときなどは頼りになります。
そんなわけで、もしこれから付け替え可能輪針のセットを購入される方には、一言。
Happy Knitting!
(延々書いて結局それかよ、と怒られそう・・)
長文失礼しました。